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[Surface Pro 2017] モバイルバッテリーによる充電への挑戦 #3 [PC]

前回のブログエントリで、とうとうMicrosoft純正のSurface電源アダプタを購入してしまいました。

早速、ケーブルを切断、、、ではなく、ケーブルの開腹手術です。
外側の被覆だけを丁寧にカッターで切り取ると、最初にお目見えするのが、シールド線の編組(へんそ)です。これが電源のマイナス側になるはずです。問題はこの編組の下に何本のワイヤが走っているのか?です。希望としては、編組の下には、プラス側のワイヤーが1本のみ、というシンプルな構成ですが、、

APC_0127_LR.jpg

編組の下には2本のワイヤー。
太い赤ワイヤーは間違いなく電源のプラス側だと思いますが、細い青ワイヤーは何?!

APC_0128_LR.jpg

この青ワイヤーはすごく細いので、電流をたくさん流すためのものではなく、信号のラインのはずです。

ここでいくつかの仮説を立ててみます。
青ワイヤーがデジタル信号である場合、Surface Pro 2017 をモバイルバッテリーで充電する、という夢はここで終了、です。
その理由は、Surface Pro本体とACアダプタの間で、デジタル信号で何らかのやりとりをして、正規のアダプタなのかどうか?何Wアダプタなのか?などのプロトコルを経てから電源供給がスタートすると考えられるからです。

青ワイヤーがアナログ信号の場合は、まだ夢実現に向けた可能性が残ります。どの方向の信号なのか?どういう種類の信号なのか?を知ることで、その信号を模擬することが可能かもしれないからです。

ここから先はオシロスコープの出番です。

赤と青の被覆を少しだけ剥いて(ワイヤーを切断せずに)、オシロスコープのプローブを接続し、充電ケーブルをSurface Pro 本体に接続していないとき、接続した瞬間、接続している最中、接続を解除するときに、赤と青のワイヤーでどういう信号をやりとりしているのか、を観測します。

APC_0129_LR.jpg

まず、充電ケーブルをSurface Proに未接続の時の波形です。上の緑の波形が太い赤ワイヤー(電源プラス側)、下の黄色の波形が細い青ワイヤーです。

01_未接続時_LR.jpg

特徴的なのが緑の波形。電源プラスが0.5s毎にパルス状の出力を繰り返しています。
おそらく、これはSurface Connectのコネクタが端子がむき出しなので、アダプタをAC100Vに接続している状態で、過って端子間がショートしても、過電流が流れないようにしていると思われます。(パルス状であれば、ショート電流もパルス状になるため、過電流を防止出来ます)

コネクタの端子がむき出し、で思い出すのが、iPhoneのLightningコネクタですよね。Lightningコネクタはあの小さなコネクタの中にスイッチ(FET素子)が内蔵されていて、iPhoneが接続された後、認証してからそのスイッチをONにする、という仕組みを取っています。
iPhoneの場合は、5V 2A = 10W 程度のスイッチ(FET素子)で済むので、あの小さなコネクタの中に納めることができますが、Surface Proの場合は、数10WをスイッチングできるFET素子を、あの小さなコネクタの中に内蔵させるのは現実的ではないので、ACアダプタ側にスイッチングの機能を持たせた、と考えられます。

次に、問題の黄色の波形、青ワイヤーです。この波形から、2つのことがわかります。
まず、緑の波形に同期して電圧がパルス状に上昇していることから、電源プラス側に抵抗を介してプルアップされているということ。
そして、電源プラスと同期していない平らな部分は5Vオフセットされている(バイアスされている)、ということ。これはACアダプタ側の何らかのロジック電源(一般的には5V)が出力されていると思われます。

では、次にSurface Pro 本体に充電コネクタを接続した(装着した)瞬間の波形です。

02_接続した瞬間_LR.jpg

緑の波形(電源プラス側)は、しかるべきタイミングで15Vを出力しています。
ここで注目すべきは、黄色の波形です。15Vの継続出力に切り替わる800msぐらい前に0V(GNDレベル)になっています。おそらくここのタイミングで充電コネクタがSurface Pro本体に接続されたと考えられます。それ以降、黄色の波形はGNDレベルから変化がないことを考えると、充電コネクタを接続したときに、Surface Pro本体側でGNDにプルダウンされたと考えるのが妥当だと思います。

最後に、Surface Pro本体から充電コネクタを取り外した瞬間の波形です。

03_はずした瞬間_LR.jpg

黄色の波形は、コネクタが外れた瞬間に、電源プラス側にプルアップされているため10V弱になりますが、その後は5Vバイアスに戻っています。

黄色の波形(細い青ワイヤー)の信号の動きが、少しずつわかってきました。
次のブログエントリでは、青ワイヤーの信号の動きをもう少し知るために、青ワイヤーだけ切断して、その動作やオシロ波形を見てみたいと思います。
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